2020/09/30

夏休み明けは学校に通えなくなるシーズンです

短めの夏休みが終わり普段どおりとはいかなくても、ほぼ毎日登校や通勤で朝がにぎわうようになってきました。

夏から秋に変わるこの時期は、夏休み明けの子供だけでなく夏季休暇明けの大人も気持ち的に落ち込みやすくなるので、自分では何ともないと思っていてもメンタルヘルスのチェックやカウンセリングを受けてみるのがおすすめです。

特に子供の夏休み明けの落ち込みは毎年問題になることもあり、最近では学校に居場所がないと悩む子供のための特例校も少しずつ増えてきています。

そんな特例校に関するニュースを見つけたので紹介してみたいと思います。

中学三年生の女の子ですが、実際依然通っていた学校では小学校の低学年の頃に教室を怖く感じるようになって、学校に通えなくなってしまったそうです。

実際教室でたくさんの同年代と一緒の部屋にいることは、いろんな情報を処理する必要があるので、性格によっては不安や恐怖を感じてしまうこともあります。

彼女の場合は、その後に専門の医療機関やカウンセリングによって自閉症スペクトラム障害の診断を受けたそうです。自閉症スペクトラム障害はスペクトラムという連続するものや連続体を意味する言葉にあるとおり、広汎性発達障害の中でも自閉症と同質の障害をもつものをさします。

人とのコミュニケーションや関係において問題があったり興味が限定的だったりと一口に自閉症や自閉症スペクトラム障害といっても様々な特徴があります。

学校の教室は日常としてはかなり特殊な環境ともいえるので、彼女には合わなかったのかもしれませんね。

彼女はその後、小学校を卒業するまでは別室登校を続けたそうなのですが、中学には不登校の子を対象にした中学校に体験入学にいきなんと自分で通うと決心したそうです。

ついつい大人が子供の行き先を決めてしまいがちですが、ちゃんと子供自身で行きたい場所を決めるというのは環境になじむことや通い続けるという面からも、とてもいいことだと思います。

以前の小学校では母親同伴での登校をしていたそうなのですが、特例校に通い始めてからはバスで30分ほどかかる学校まで休まずに通っているようです。

学校自体も朝起きることが難しい起立性調節障害や他校の同級生の登下校時間とずらすために授業も午後1時半から6時15分までと通常の中学校とは違う時間割で、授業を行っているそうです。在校生は17人だそうなので、それぞれの生徒とも向き合いやすいようになっています。

少数派だと思われがちですが子供一人一人に性格があるように、こういった特徴は厳密に分類すればするほどどんどん枝分かれして、どちらともいえないグレーゾーンやボーダーラインと呼ばれる位置づけの人も増えていきます。
そうなったときに、子供自身が選べる選択肢として特例校はかなり重要になりそうですね。

学校で学ぶのは勉学だけというイメージがありましたが、徐々に勉学だけでなく社会での生き方や人とのかかわり方、そして自分自身のことを学ぶ場へと変わっていろいろな特徴の子供たちが学びやすくなるといいですね。

まだまだ不登校特例校自体は都市部の8都道府県の15校のみなので、不登校に悩んでいても校区の関係や生活圏の関係から通うのはなかなか大変です。

先ほど紹介した中学3年生の女の子も、小学校では別室登校をして学校に行きたくないと感じる辛い時間を過ごしていたようです。

生きるうえで大事な子供のころに周りと合わないことで、いろんなことに対して苦手意識が生まれてしまうのが悲しいですよね。

ですから、そういった子供が自分自身を出せる場を作るためにも、カウンセリングを利用してみることはおすすめです。
また、子供だけでなく親御さんもカウンセリングで、気持ちを整理できことが多いのでおすすめです。

まだまだ知名度の低い不登校特例校ですが、徐々に校数や通う生徒が増えて不登校が不登校といわれなくなる日が来るといいですよね。