2020/11/10

トランスジェンダーの方からの相談が増えています。

心の浮き沈みや自己肯定感の問題など、メンタルヘルスというとストレスや気持ちの問題のことが真っ先に浮かぶという人もいると思います。ですが、心の問題として取り上げられるのは他にもあります。

たくさんある心の問題のひとつとして、世間にだんだんと認識が広がりつつありますがかなりデリケートなのが同性愛などのセクシャルマイノリティーの問題です。日本語でいうと性的少数派とも言いますが、同性愛以外にも無性愛や両性愛トランスジェンダーなど同じセクシャルマイノリティー内にも様々な人たちがいます。

周囲との違いに対して自分で気づく人もいれば、何となく周囲に合わせることになれてしまいかなり年齢を重ねてからわかる人など、様々な人がいるので自分でも知らぬ間に心を縛り付けてストレスを抱えてしまっているということもあります。

また、性的な問題でもあるので誰かに相談するのにかなり勇気が必要だということも、セクシャルマイノリティーの方が問題をそのままにしてしまう原因になっているようです。

最近ではメディアで取り上げられるLGBTを公言していえる有名人も増えてきているので、日本でも以前に比べて受け入れる方向へと社会が動いていますが、それでも一人一人になると、否定的な考えを口にする人もいます。

社会的な地位ができていても、世間的にはあまり受け入れられない環境にいると、言い出せないだけでなく自己肯定感の低下にもつながりやすくなります。そういったことがないように、社会に合わせて世間の考えも少しずつ変わっていくといいですよね。

LGBTに対しては日本よりも海外の方が寛容なイメージがありますが、実は海外でもLGBTの特に同性愛に対して否定的な考えを持っている場所はいくつかあります。

その1つが、ローマカトリック教会で、歴代の教皇は同性愛に対し否定的な考えを持っていました。ところが2013年から即位しているフランシスコ教皇は同性愛者を容認する姿勢を表明しており、10月21日のローマ国際映画祭で初上映されたドキュメンタリーでは、同性カップルの法的権利を認めるパートナーシップ制度、シビルユニオンへの支持を表明したそうです。

宗教というと、それぞれの特色もあるので一概に言えませんが、決まっていることはなかなか買わないというイメージがあるので、その中の高い地位を持つ教皇がはっきりとこれまでの教皇と違う考えを表明したというのは、大きな一歩なんだろうなと思います。

冒頭でもメンタルヘルスの問題として、セクシャルマイノリティーの問題と紹介しましたが、LGBTであること自体が問題なのではありません。LGBTである自分自身に対して、それぞれが否定的になったり不安を感じている状態が問題です。

自分では気になっているけど、周囲に相談できる人がいなくて悩んでいる人や、相談してみたけど否定されて自分に対して自信が持てないなど、LGBTを自覚してから悩んでいるという人も多くいます。

悩んでいるうちにどんどん自分のことを否定してしまうこともあるので、自分はもしかして…と思ったときは1人で抱え込まずにカウンセリングで第3者に相談してるのをお勧めします。特にLGBTの中でもトランスジェンダーに属する方は、戸籍の変更や外科的手術など専門医療機関を通す必要がある場合もあるので、1人で悩んでいるよりもカウンセリングで自分自身の考えを整理するのがおすすめです。

自分に対して否定的な気持ちをそのまま放っておくと、ストレスが溜まるだけでなく周囲の視線が過剰に気になってしまったり、不安な気持ちでいっぱいになってしまいやすくなります。一つ一つ解決していくことで、不安やストレスを和らげることはできますので、まずはお気軽にカウンセリングを受けてみてくださいね。